猛暑とSDGs

奈良でも1か月猛暑が続いて、高温多湿がスタミナを容赦なく奪っていきます。多くの野菜も同様に気温が35℃以上になると成長が止まり枯れ始めます。夏に収穫予定の露地栽培のスイカやメロン、キュウリやトマトに影響が出始めました。対策ですが、雨がまったく降りません、また畑に行くことができるのは土日の朝だけになりますので、細かなことはできません、それで雑草を利用することにして、とりあえず伸ばし放題にすると少しの日陰ができるので、大切な野菜の根元を草マルチの手法で守ることができます。これで雨のない夏をどうにか乗り越えられると思っています。
学生時代に4畳半のアパート住まいをしていました、高価なエアコンなど付けることができませんので、熱帯夜・・には冷やしたスイカをよく食べました。食べ方はスイカを二つに切ってスプーンをさして冷蔵庫に入れておく、食べたいときに冷蔵庫の前に座りスプーンですくって口に運ぶ、一見合理的なのですがなんとも行儀の悪いことです、田舎育ちなので“夏は井戸で冷やしたスイカだ”が刻み込まれているのでしょう、体温を下げる効果のあるスイカと小さな冷蔵庫が頼りの学生時代でした。
それにしても今年は異常気温で世界各地で猛暑のニュースが伝えられています。2015年9月の国連サミットで採択されたSDGs(エスディジーズ)Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)があります、持続可能な開発のための2030アジェンダでは、17のゴール・169のターゲットが示されています。テーマはleave no one behindで、地球上の誰一人として取り残さないことを宣言しています。13番目の目標に、「気候変動に具体的な対策を」があり、気候変動とその影響に立ち向かうための緊急課題が示されています。
気象に関する情報と経済社会活動の関連性についての研究も進んでいます、単純な循環として水が不足すると農地があれ、河川や湖の水量が減少し農業、森業や漁業が影響を受けて、負のスパイラルに陥ることになり、経済生産性が低下します。
SDGsの利点は個別の課題を総合的に捉えて関連付けて目標に取り組む点にあります。また課題を市民で共有し自然と共存する点も新たな視点になります。“人を知り、自然を知り、足るを知る”、私の友人の言葉ですが猛暑で改めて思いを強くする次第です。

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Society5.0社会に期待

迷走する台風が先日の大洪水で被災した地域にさらに負担を強いることになっています。
昨今、障害者福祉の分野にもIT化が進み、個人情報や日々の訓練についての成果や課題をデータベースなどに記録しています。また個人情報の取り扱いも一段と慎重になってきています。この傾向は福祉だけでなく、民間企業や医療や教育分野でも同様であり、IT化と共に体系化されたデータを管理することで業務支援が進んできています。
2年前に政府がこれからの社会について、「Society5.0」の方針を発表しました。これは技術の進歩と共に経済発展が進むことで人間中心の社会(Society)の未来像を示したものになっています。有史以来の社会を狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)にし、未来社会を指す情報活用社会(Society5.0)としています。第4次産業革命からAIやロボットによる新しい価値やサービスが次々と創出され、私たちに豊かさをもたらしてくれると考えられています。
しかし当初の予想に反して、情報量が増えたことで、皮肉にも様々な課題が生じ、その解決に取り組む必要も生じてきました。これまでの情報社会(Society 4.0)ではITによる蓄積された知識や情報が共有されず、分野を横断するような連携も少なく、膨大化する情報を有効に活用するために人が行う能力に限界も生じ、必要な情報を見つけ出すことが負担になってきています。
医療機関ではカルテ、薬局では薬手帳、教育機関では入学手続きから成績、支援計画まで多くの資料が作成され、福祉も同様にその都度、各種資料が作られ管理されています。また受け入れ側は個人情報の聞き取りは新たな情報収集になりますが、話し手は毎回同じことを伝える大変さが課題になってきています。
Society 5.0では、現状の情報の記録や整理及び保護の段階から、それを横断的に有効に活用する取組が始まり新たな利便性が生じてきます。福祉の現場で日々行われる支援情報から、関連性を見つけ、新たな価値が創り出され、それが障害者の就労支援や地域自立に活用されることになります。
一人ひとりが主役になる多様な社会を目指して、ツールであるIT機器や情報を有効に活用することで新たな可能性が広がり、シニアや障害者も就労や生活行動に制約がなくなり活躍できる社会になることを期待しています。

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奈良の就活

奈良も連日猛暑が続いています、水分補給などくれぐれも健康に留意してお過ごしください。
奈良県労働局から求人・求職者情報が毎月公表されます。求人の職種は、専門職、保安、運送、建設業が多く、特にサービス業は求人数2,789人に対して求職者数959人であり、求人倍率2.91倍になり、他の分野でも1.6から4.3倍になっています。一方、求人が少ない分野では、清掃、運搬業が求人倍率0.6から0.3倍で特に事務職は求人数1,057人に対して求職者数3,051人もあり、求人倍率は0.35倍になり、他の業種に比べて異常に低く、ここからも奈良の業種の傾向を垣間見ることができます。
障害者就労の分野では、これまで体力が求められる割には対価が低い職種は、主にシルバーや中高齢女性が担っていましたが、彼らが外食産業などのサービス業に就くようになったことで人材不足になり、清掃や除草、農業補助などの依頼が増えてきています。
奈良県は大阪や京都の郊外に位置しており、都会で働く方の住宅地になり、平均で約3割の方が県外に働きに行かれています。日常の買い物も高いものは大阪で、日常品は地元で購入する傾向がみられます。企業が少ない奈良県ですが、それでも大和郡山市に県内を代表する昭和工業団地があります、機械、金属、化学、食品製造から、運輸、物流、小売やサービス業など150社ほどの大規模から中小の企業が集っています。昭和38年に設立され景気動向に影響されながらも大規模な工業団地に成長しています。特に近年、大阪や名古屋の基幹道路になる西名阪自動車道や京奈和自動車道のインターチェンジが新設され物流拠点としての役割が重視されています。
この昭和工業団地の協議会様から9月に就職説明会を開催する旨のお話をいただきました。昨年から就職説明会がはじまり参加企業も十数社になりそうです。数回の打ち合わせを経て当日の内容が具体的になってききました。特に団地内には障害者雇用に積極的に取り組まれている企業もありますので、これを機会に多くの企業が障害者雇用に取り組んでいただけることを期待しています。
4月から障害者雇用率が2.0から2.2%になり大阪の大企業から障害者の雇用についてのお話を多くいただいています。通勤が可能な方にはこれらの企業を紹介しますが、通勤に課題があり奈良で働きたい方は地元企業を希望されますので、このような就職説明会が頼りになります。これからも地元企業の障害者雇用が闊達になりますように支援させていただきますのでご協力の程お願いいたします。

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優先調達制度の広がり

数年前から障害者の就労事業として、奈良東部にある自然栽培の大和茶の畑の草刈りをしています。毎朝、農業経験のある職員が利用者数名と共に奈良市内から車で移動します。茶畑の多くは小高い山の斜面に広がっていますので、平たんな場所は少なく、傾斜がありますが手慣れたもので、手際よくお茶の間にある雑草を刈り取っていきます。外での仕事は天候に左右されますが、少しばかりの雨でも足元を気にしつつ作業を進めています。
そんな時に奈良県から県内の大学及び病院施設の草刈りの仕事が優先調達制度で問い合わせがありました。相当に広い場所ですが担当している職員が下見して、草刈りと集草の工数を算出し、最適なチームを編成すると僅か2日で作業ができたとのことです。短期間で効率よく草刈りをするためには、機材の活用と共にチームの役割や連携が必要になり、意外と専門性が求められます。
また昨年度に生駒市から第5期の障害福祉計画の策定業務を受託しましたが、先日、新たにシティプロモーション企画の策定について問い合わせをいただきました。これは地域の魅力を内外に発信し、人材・資金・技術・情報を呼び込み、地域経済と暮らしを継続的に活性化させる活動とされています。人口減少下の地方創生の取組は、全国の自治体が互いに競い合い、観光や産業など華やかな事例を紹介する等、我が町の利点を誇示することになります。そのような企画にも障害者福祉が貢献できます。データの入力やWebサイトの構築に関わると共に、企画立案の基盤として地域で充実した福祉が求められますので、それを伝えることも住民の心理的な安全性を高める役割になります。
優先調達制度は、障害者施設等に行政等から特定の業務を随意契約で依頼する制度ですが、ともすれば従来型の単純な業務や記念品などに使う物品の購入等になりがちですが、福祉施設が高度な草刈りや事業企画等の専門的な業務ができることを具体的に示すことで、次年度以降の継続的な受注や他の分野の受注に広がる可能性を高めることになります。

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就活準備

もう50年近く前になりますが、私も大学4年時に就職活動を経験しました。私の友人が流通系企業に就職を希望していましたので、暇に任せて企業説明会に同行しました。ある大手デパートでは、その企業で多く採用している大学のみ待合室が違っていることに遭遇し、ここまであからさまに学閥偏重するのかと思いつつ、友人にこんな企業はやめたほうがいいと忠告したことがあります。今の時代もこのようなことがあるとは思いますが、それでも徐々に人物本位で採用をお考えになる企業が増えてきているとも感じています。
障害者の就職活動には、一般雇用枠と障害者雇用枠がありますが共に企業が望む人物像は「人柄」です。社会人としての常識が備わっていることになり、主に気持ちよく挨拶ができること、業務において報連相ができること、コミュニケーションによる意思疎通ができることを重視されます。少し以前の日本ならば常識的なことなのですが、今では意外とこれらができない方がいます。
できない理由に「障害」を上がることがありますが、ほぼそうではなく、障害のない方でも気持ちよく挨拶のできない大人がそこここにおられます。個人の生活では看過されることでも、企業ではそこに独自の文化があるので、それを理解し的確に対応できることが採用の条件になります。
一方、就活している障害者に特別な技術や資格にこだわる方がいます、事務職を希望して簿記の資格を、福祉関係では社会福祉士やヘルパーなど、またIT系ではプログラミング技能などの習得に多くの時間を費やされます。これも本人が資格や技能を生かした仕事に就きたい、専門職として働きたいと将来の目標が明確になっていればいいのですが、一般就職のために持っていたほうが有利になるからと思われる方がいます。
採用する企業の意見ですが、資格や技能はそれを使って就労した経験が3年程度あることが条件になるので、あくまでも参考程度であり、それよりも社会性のある方を望まれます。資格や働く技術は採用後に企業が育成するプログラムを準備しているのでそれからでも遅くないとのことです。
就活している方には、知名度や規模も気になりますが、会社の情報が公開されていること、職場環境が整っていること、育ててくれる準備ができていることを企業選択の基準にしてほしいものです。福祉の就活の基本は社会性の育成なので、それが就職して自立する近道になります。

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