若者がいない

今年も多忙中に猛烈な暑さになり、やっとのことでお盆休暇を利用して、毎年伺う避暑地に家族で行きました。そこには地元の方が良く利用する人気の居酒屋があり、おいしい野菜や焼き鳥とお刺身を出してくれます。今年も料理を楽しみに伺いましたが、店主が高齢になり、営業はしているのですが、お料理は最悪でした。あの大将がこんな料理を出すのかとがっかりして、早々に店を出ましたが、ふとこれまでの素晴らしい料理やもてなしを思い出し、感謝の気持ちが噴き出してきました。年老いても、なんとか店を開けているだけでも立派だと、改めて大将の頑張りに敬意を表する気持ちになりました。
最近、中小企業家の会合で事業継承の話題が多くなりました。報道では、商店や企業を廉価で販売するM&Aサイトが人気になっています。以前なら考えられなかった黒字で優良企業でも後継者がいないことで閉鎖する事態が生じています。商店街の名物店が閉鎖して廃墟になる、長い年月をかけて培った信用や技を手放す経営者の思いは複雑だと推察します。
山間部が多い奈良でも人口が減少しています。潮が引くように中山間部から耕作放棄地が増え、徐々に元の山に帰っていきます。放棄した農地は3年経つと元に戻すことが難しくなります。先人が簡単な農具で苦労して開墾した農地が簡単に自然に帰る姿は、自然の雄大さを知る機会にもなり、納得感と共に申し訳ない思いにもなります。
今年6月厚労省の発表によると、2018年の人口動態統計月報年計の出生数は前年比27,668人減の918,397人で、100万人を下回り、調査開始以来過去最少になり、出生率は1.42%で3年連続の減少でした。都道府県別の人口増減でも東京など大都会は増加していますが、田舎ほど減少幅がひどくなっています。
この対策になるようにと、2015年に国連サミットでSDGs Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)が提唱され、17の目標テーマを掲げて、地球上の誰一人として取り残さない leave no one behind ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず,先進国も取り組むユニバーサルなものになっています。
日本では人口減少で都市部はそれを実感することは少なく、世界では人口増加によって後進国が食糧危機に喘いでいます。誰かが勝ち、誰かが負けるような社会をつくると、豊かさや欲の終わりのない競争が始まります。一方福祉はモノや思いを共有する考えがありますので、“負けすぎない、また勝ちすぎない”、ほどほどのバランスを求めています。SDGsの3番目に健康・福祉 well being があり、お互いさまの気持ちが大きな力になることを期待しています。

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