キャリアハイから

奈良は“春日若宮おん祭り”の準備がはじまると今年も暮れることになります。寒い毎日が続きますが、障害者は今年度中に就職したいとの思いで皆さん頑張っています。今は就職への意識も変わり、初めて就職する企業をファーストキャリアとして、次の転職に必要なことを学ぶ場と考えている方も多くいます。大企業志向だけでなく職種にこだわる傾向もみられ、主体的に働く意味を考え、希望する業務に就くことができる手順を意識されています。
企業も専門的な働き方ができる方を採用する傾向なので、自然と経験を積み上げることが必要になったようで、積極的に転職を繰り返すことが、キャリアハイとして評価する風潮もあります。またダブルワークの副業も盛んになり、効率的に社外の業務に触れることで力量を確かめ、目的に向けて他流試合に挑戦したい思いもあるようです。
奈良は観光に関連するサービス業の比率が高い地域ですが、徐々に地元の小規模商店や飲食店が減少し、大企業チェーン店が急増しています。システム化やマニュアルサービスが整備され、有名店が画一されたサービスを提供してくれます。スタッフ構成を聞いてみると正社員はごく少数で多くのパート、アルバイトがおられるとのことです。専門性のある正社員が単純業務を担当する人たちを差配する構造になり、彼らを将来の戦力としてどのように育成できるのか、いくつか課題も見えています。
最近、Web上で小規模店のM&Aが紹介されるようになりました。経営不振だけでなく、経営者の高齢化や後継者不足で優良企業の廃業も進んでいます。益々、地元経営者のお店がなくなり、商店街が形骸化して素朴に働くことを希望する方たちの職場が減少しています。福祉は地元でのんびりと親しみながら働く場であり、しかも小規模で起業することもでき、また地域の福祉ネットワークを頼れば、運営法を一から学ぶこともできます。これからの時代に福祉産業は顔の見えるお店づくりの主役になる可能性もあるので、キャリアハイに活用してくれることを期待したいものです。

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